順光、逆光、斜光の違い

順光、逆光、斜光の違いを示すアイキャッチ

光の向きは、写真の明るさ、影、立体感を大きく変えます。順光、逆光、斜光の違いを知ると、同じ場所でも立つ位置を変えるだけで写真を整えやすくなります。

生徒
生徒

同じ場所で撮っているのに、顔が暗くなったり平たく見えたりします。何が違うんですか?

先生
先生

光の向きが違います。被写体に対して光がどこから当たっているかで、影の出方と明るさが変わります。

この記事でわかること

  • 順光、逆光、斜光の基本
  • 光の向きで変わる写真の印象
  • よくある失敗と直し方

順光は被写体の正面から光が当たる

順光は、撮影者の背中側から被写体へ光が当たる状態です。顔や建物が明るく写りやすく、色もはっきり出やすいので、記録写真では使いやすい光です。

ただし、影が少なくなるため、立体感は弱く見えることがあります。人物ではまぶしくて目を細めることもあります。

逆光は被写体の後ろから光が当たる

逆光は、被写体の後ろからカメラに向かって光が入る状態です。髪や輪郭が光り、雰囲気のある写真になりやすい一方で、顔が暗く写る失敗も起きやすくなります。

顔が暗いときは露出補正をプラスにする、日陰側に少し回る、レフ板の代わりに白い壁や地面の反射を使う、といった直し方があります。

斜光は横から光が当たる

斜光は、被写体の横や斜め前から光が当たる状態です。影が出るため、形や質感がわかりやすくなります。料理、花、建物を撮るときに立体感を出しやすい光です。

影が強すぎる場合は、少し光の向きを変えるか、カーテン越しの光にします。硬い影がやわらぎ、見た目に近い写真になります。

光の向きごとの使い分け

光の向き写り方向いている場面
順光明るく色が出やすい旅行の記録、集合写真
逆光輪郭が光り雰囲気が出るポートレート、夕方の写真
斜光影で立体感が出る料理、花、建物

どれが正解というより、見せたいものに合う光を選びます。色をはっきり見せたいなら順光、雰囲気を出したいなら逆光、形を見せたいなら斜光が使いやすくなります。

失敗したときの直し方

光の向きで失敗したときは、設定を細かく変える前に、立つ位置や被写体の向きを少し変えます。光の当たり方が変わると、同じ露出でも顔や影の見え方が変わります。

困った状態起きやすい光まず試すこと
顔が暗い逆光露出補正をプラスにする、少し横から撮る
目を細めてしまう強い順光日陰に入る、斜めからの光にする
影が硬く見える強い斜光や直射日光カーテン越しの光や薄曇りを使う
写真が平たく見える正面からの順光少し横に動き、影が出る角度を探す

まず自分が動いて光を選ぶ

光の向きは、カメラ設定だけでは直せません。同じ被写体でも、撮影者が一歩横に動く、被写体の向きを変える、時間帯を変えるだけで写り方が変わります。

屋外では昼の直射日光より、朝夕や薄曇りのほうが影がやわらかくなります。人物撮影では、強い順光で目を細めるより、少し横や後ろからの光を使うほうが自然に見えることがあります。

今日の練習

同じ被写体を、順光、逆光、斜光になる位置から撮ります。顔や影、背景の明るさがどう変わるかを比べてください。

異なる向きと色の光で撮った実例

灰色猫とカメラ位置は固定しましたが、光の向きに加えて光源の色、明るさ、シャッタースピード、ISO感度も変わっています。方向だけを比べる対照実験ではなく、室内で条件が変わった実例として読みます。

shotasteがSony α7 Vで、正面、横、後ろから光を当てたときの見え方を記録しました。ただし光源と露出条件も同時に変わったため、色や明るさの差を光の向きだけの効果とは判断しません。各写真では、実際に変わった条件を撮影設定と一緒に確認します。

左斜め前からの光
撮影設定:75mm、F5.6、1/5秒、ISO100、露出補正+1.0、WB 5500K

左側から暖色ライトを当てました。

反対側に影が出ていることから、横方向の光だったと確認できます。暖かい色は方向の効果ではなく、使った暖色ライトの影響です。

正面からの光
撮影設定:75mm、F5.6、1/10秒、ISO1250、露出補正+1.0、WB 5500K

正面から冷たい色のライトを当てました。

顔正面の影は弱く見えます。冷たい印象には、正面という向きだけでなく、冷たい色のライトを使ったことも影響しています。

逆光で顔が暗い写真
撮影設定:75mm、F5.6、1/60秒、ISO1250、露出補正+1.0、WB 5500K

猫の後ろから光を当てました。

逆光では背景側が明るく、正面の猫には直接光が届きません。背景を基準にした露出では猫の顔が暗く残りました。

逆光で顔を明るくした写真
撮影設定:75mm、F5.6、1/10秒、ISO1250、露出補正+2.0、WB 5500K

光の位置は猫の後ろに固定したまま、顔の明るさを見るため露出補正を+2.0にしました。

顔の陰は持ち上がりましたが、同時に背景の階調は失われました。逆光では主役と背景のどちらを優先するかを決める必要があります。

先生
先生

後ろからの光が強いと、カメラは背景の明るさに引っ張られ、猫の顔を暗くします。顔を見せたいときは露出補正をプラスにし、背景の白飛びも画面で確認します。

次に読む授業

まとめ

順光は明るく色を出しやすい光、逆光は雰囲気を作りやすい光、斜光は立体感を出しやすい光です。写真が暗い、平たく見える、影が強いと感じたら、設定を変える前に立つ位置と光の向きを見直します。